カタルーニャ独立のメリットは?その経緯とは?

カテゴリ「スペイン ヨーロッパ
2018.07.16

この記事は約 2 分で読めます。

 
2017年、スペインのカタルーニャ州独立を

訴える人々による住民投票が行われました。

 

州政府がスペインの中央政府と

激しく対立した末、

カタルーニャ州の自治権が

一時廃止になりました。

 

海外メディアは

「カタルーニャの危機」と呼び報道しました。

 

今回はそんなカタルーニャ独立問題の

経緯とメリットについて説明したいと思います。

カタルーニャ州とは?

スペインには17の自治州が存在します。

カタルーニャとはその州の

スペイン北東部

「バルセロナ」を擁する州です。

 

もともとスペインは国土を

山地や渓谷などで分断されているため、

それぞれの文化が交流しづらい国です。

 

交通網が発達する以前は、

国民統合の意識が低くそれぞれの

民族感の方が強く意識されていました。

 

それは、現在にも継承されています。

 

つまり、カタルーニャの人々は

スペインの中の州でも

スペインに属しているという

意識は低い州と言えるでしょう。

カタルーニャ独立運動とは?

 

 
フランス革命後に

中央集権化が進められたものの、

独立心の強い民族感だったため

反発がありました。

 

多くの内戦を経て成立し、

共存の枠組みに強い思いを持つ

スペイン憲法ですが、

若い世代は内戦を知りません。

 

さらに、

フォルディ・プジョル州首相が

自治権拡大を計りました。

 

カタルーニャ州の義務教育は

カタルーニャ語で行われ、

医療なども州政府によって管轄されます。

 

そのため、カタルーニャでは

中央政府の存在感が希薄になりました。

 

スペインという国に属しているというよりも、

カタルーニャ州に属している

という意識の方が強くなったのです。

 

そんな中、

正当な手順を踏んで改正した

自治憲章が違憲判決を受け、

さらに中央政府の政権は独立運動を

警戒する国民党政権になります。

 

さらに追い打ちをかけるように

リーマンショックによる経済危機が襲います。

 

観光などで成功しているカタルーニャ州は

他の地域に比べ潤っていたため、

経済的にスペインの他の州を

支援する形になったのです。

 

2017年の住民投票では

90%が独立に賛成という結果でしたが、

投票率は42%。

 

本当にカタルーニャ州の人々が

独立を望んでいるかはわかりません。

カタルーニャ独立のメリットは?

カタルーニャ州が独立したときの

メリットとしてよく言われるのが

「観光で出した利益を

カタルーニャ州だけのために使える」

ということです。

 

経済的に成功しているカタルーニャ州ですが、

それがインフラ整備などで

州に還元されているとは言えない状況です。

 

なので、カタルーニャのお金を

自分で使うことができる

というメリットがあります。

 

ですが、カタルーニャの独立に

対する住民投票が行われた後、

多くの銀行や企業が本社機能を

州外に移してしまいました。

 

カタルーニャが独立すれば

EUからも離脱することになりかねず、

ユーロ経済から

孤立してしまう危険性があるからです。

 

独立運動によって経済は確実に委縮しました。

 

経済で独立して自由にお金を使うという

メリットの多くは失われつつあるかもしれません。

 

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